まいほーむから らぶをこめて

作者:さゆる

 ぼくは、さぼてん。ここはふぁ・でぃーるのとあるばしょにある、あかいやねのおうちのにかいです。ここがぼくのすみかです。
ぼくはしゃいでてれやなさぼてん。ちょくせつはなすのはにがてなので、いろいろなことを、にっきにしたためていています。そしてそれをにっかとしています。

 このあかいやねのおおきないっけんやは、しぜんのなかにぽつんとたっているので、けっこうめだちます。
そとには、かじゅえん、ぼくじょう、かじややこうぼうなどがあったりします。もしたびのとちゅう、このいえをみかけたら、どうぞきがるにそのしきちへあしをはこんでみてくださいね。

 べつにとってくわれることはありません。ええ、きっとたぶん。いや、きげんによってはあたまからがぶーーーっ!!っとされてしまったらすみません。
うそですうそです。
そこにすんでいるのは、おおかみでもまものでもありません。くさびと、ぼく、にぎやかなふたごのまほうつかいみならい、そしてぼくらのますたー。

 まいほーむのにかいのへやからそとにでないぼくが、どうしてひびにっきをかけるのか、そのねたをていきょうしてくれているのがそのますたーなのです。

「さぼてんくん、今日はこんな事があってね」
べっどにこしかけさいどてーぶるにいるぼくのかおをみながらおはなししてくるそのひとは、べつだんしょくぶつのぼくしかおともだちがいないさびしいひとなわけでないことはたぶん、ここをのぞいてくれているひとはごぞんじのこととおもいます。

 そう、ますたーはそとにたくさんおなかまがいて。このふぁ・でぃーるというせかいをかけめぐり、いろんなであいとわかれをくりかえしじんせいけいけんをつんでいっているひとなのです。
ひとつひとつが、ひとことではかききれないたくさんのものがたり。
でもだれだってぼうけんについでぼうけんばかりではたいへんですよね。
だから、ますたーは、ひとつぼうけんをおえるとこの、あかいやねのおうちにかえってくるのです。ぱわーをじゅうでんするために。

 このいえは、きのぬくもりをかんじさせるあたたかみのあるいえで、すこしそとがさむいひでもけっしてさむくないよう、おおきなだんろのなかでやさしいいろあいでほのおがもえています。めをつむって、みみをすませばぱちぱち・・とまきがはぜるおとがきこえてきは、しませんか。そのまえにはみんなでしょくじができるおおきなてーぶるがあり、だんろのあたたかさをかんじながらほんをよめるよう、おおきないすもだんろのそばにおいてあります。

 そこまでいめーじできましたら、もう、あなたはこのまいほーむのとびらのまえまできています。さあ、ゆっくりとびらがひらいてきましたよ。

このいえのしゅじんは、おきゃくさまをかんげいするせいかくのひとなので、よっぽどこわいひとでなければにゅうしゅつきょひをしたりはいたしません。どうぞぼくらのますたーの、そしてぼくらのこのいえで、あなたがふぁ・でぃーるでみたたくさんのこと、あなたのぼうけんのこと、むねにひめてきたものがたりをどうぞおはなししていってくださいね。ぼくはしゃいなのでものかげからこっそりみているだけなのですが、おるすばんをしているおしゃべりすきなふたごのまほうつかいみならいずや、くさびとや、ますたーからるすをまかされた「さんにん」のふぁ・でぃーるのじゅうにんがおもてなししてくれます。

 ぼくらのしゅじんは、このあかいやねのうちにすむじぶんが、また、ここにあしをはこんでくれるひとがのんびりゆったりといごこちよく、むねがほこほことあたたかくなるようをねがってこのいえをつくりだしました。
たったひとつのあかいぽすとから。いめーじをふくらませて。
どうぞごゆるりと、このまいほーむでおくつろぎくださいますように。

   ふぁ・でぃーるのまいほーむにかいからあいをこめて。こまけだら。

                             さぼてん